ホーム > 特集 > 【第4回】日々の情報(ノイズ)に揺れ動く感情

【第4回】日々の情報(ノイズ)に揺れ動く感情

plant
(写真=ESB Professional/Shutterstock.com)

早いものでこの連載も最終回になりました。私が一貫して申し上げたいことは、投資でリターンを出すのにもっとも重要なことはその投資信託のコストとかパフォーマンスではなく、投資家のみなさんがいかに長期で続られるかどうかになります。しかし、頭では理解をしようとしても、命の次に大切なお金が毎日上下に数十万、数百万と変動するわけであり、感情が右に左に揺れ動くと思います。またさらにいろいろな情報(ノイズ)が否応なく耳に入ってくるので、そのノイズの影響をどうしても受けてしまいます。

「ブラック・スワン」著者のニコラス・タレブはいつも通っているスポーツジムでヘッドフォンでお気に入りの音楽を聞き、ランニングマシーンで走りながら、付いているテレビで経済番組を見ているそうです。なぜそうしているかというと、その経済番組や出て来るコメンテーターの発するノイズに影響されないようにする訓練だそうです。

日米の保有投資信託ランキングの違い

図1は日米の規模の大きい投資信託の過去10年間の比較になります。米国は10年前にも上位10位に入っていたものが10本中6本あり、5年前では8本、一方日本は10年前から入っているものは2本、5年前でも3本しかありません。これは言い換えると、アメリカ人は米国経済の今後の持続的な成長を信じており、そこに自分のお金を長期的に託している姿勢が変わらず続いている一方、日本の投資家はコアとなる先進国の株式などではなく、サテライト的な米国・海外リートが上位に多く入っており、短期的に目先の分配金などを取りに行っているのが見て取れます。

図1:規模の大きい投資信託の日米比較

図1:規模の大きい投資信託の日米比較
(出所:平成27年度金融レポート)

3つのポケットに分ける

私が代表を務めるFP会社ではお客様に長期投資をする上で、その投資資産を
3つに分けましょうとアドバイスをしています。

・ コアポケット:
10年は使わないお金に関しては、図1の米国の純資産トップ10にあるような、先進国株、先進国債券などコアの資産クラスに投資をして、じっくりと増やしていく。

・ インカムポケット:
また少しお小遣いが欲しいという方にはインカムポケットを作っていただき、ここはリートや高配当など、インカムが出る投資信託をお持ち頂き、そこからの配当で旅行やゴルフなどに行っていただく。

・ サテライトポケット:
最後にサテライトですが、これは短期的な値上がりが期待できそうな株の売買や応援したい会社の株を買う。

図2 3つのポケット

図2 3つのポケット
(出所:筆者作成)

この3つのポケットの中でも一番比率が大きくなるポケットはコアの資産クラスです。このコアの資産クラスをより長期で持てるかが、みなさんの全体資産の運用成果を決める大きな要因になります。

6兆円の資産を投資で築いたウォーレン・バフェットは以下のように言っています。

「喜んで10年間持ち続ける気持ちがないなら、たった10分間でも株を持とうとすべきではない。」

これは投資信託選びでも同じだと思います。やはりコアの投資信託については10年間は喜んで持ち続けていただきたいです。ただこれも言うは易く行うは難しいです。

そこで、短期的な欲求をも満たすために3つのポケットを使う必要があります。
「少しお小遣いが欲しい」という欲求にはインカムポケット、「短期的な売買もしてみたい」という欲求に対してはサテライトのポケットを使い、それによって一番メインのコアポケットを長期的に持つことができるのです。

これまで6,000件以上の相談をFP会社ガイアでは受けてきましたが、個人投資家の投資に対する考え方はまさに十人十色です。しかし、大きく分けると投資家のニーズというのはこの3つに分かれており、この3つのポケットの配分をどう使い分けるかが肝になります。逆にうまく使い分けていない方、短期的な利益ばかりを追い求めると、途中で挫折している方が多いように思います。

みなさんの投資が長期的に成功する為にこの連載が少しでもお役に立てれば幸いです。

>>【無料】いますぐプライベートFPに相談してみる

【オススメ記事】
なぜ教育にお金をかけると収入が増えるのか?
お金持ちはどこへ?なぜ日本の富裕層が都会に移動しているのか
日本でも本格化する「プライベートバンク」 の存在 普通の銀行と何が違うのか
加速する富裕層の海外移住 海外に目を向けた節税対策を!
贈与税の基礎理解 使えない「相続時精算課税制度」