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日本でも本格化する「プライベートバンク」 の存在 普通の銀行と何が違うのか

man in suit with an old suitcase
(写真=PIXTA)

日本でも富裕層の増加にともない、「プライベートバンク」という言葉が聞かれるようになってからずいぶん経ちます。

まとまった金融資産の運用や相続対策として、新たにプライベートバンクを利用したいものの、いわゆる「マスリテール」と呼ばれる大手銀行や証券会社との違いがよく分からないという人も多いでしょう。両者の違いを理解しプライベートバンクを効率的に利用することで、より豊かで実りあるマネー運用を実現して欲しいものです。

プライベートバンクは、もともとスイスで発祥し、欧米で発展した、資産額が一定以上の富裕層の顧客を対象に、銀行・証券・信託・保険・不動産など、総合的に資産管理や資産運用のサービスを提供する金融機関です。日本では、三菱UFJモルガン・スタンレーPB証券、UBS銀行、クレディ・スイス銀行などが有名で、2015年1月には、シティバンク銀行のリテール部門が、SMBC信託銀行に譲渡されることが発表されるなど、日本のプライベートバンク業界の動向はますます激しくなっています。

カスタマイズされたオンリーワンサービス

マスリテールの金融機関は、一般的に市場に出回っている株や投資信託、国債などの債券の売買に適している一方、プライベートバンクは、富裕層顧客ひとり一人に、オーダーメイド された金融商品やサービスを提供しています。

具体的には、発行数が限定された私募仕組債、優先出資証券そして取引一任勘定を利用した資産運用などです。コンサルタントの機能も備え、複合的な視点で多様なオーダーメイド商品を提案・提供するためには、顧客と直接窓口となる営業員が豊富な金融知識があることはもちろんですが、グループ会社内にも、さらに専門知識を持つスペシャリスト集団を抱えることが欠かせません。

プライベートバンクはグローバルにビジネス展開している金融機関が多く、グループ全体が保有する商品知識や市場のリサーチレポート、そして資産運用のノウハウも豊富です。

プライベートバンクの営業員は、1人の顧客に十分な時間をかけてカウンセリングを行うために、営業員1人が担当する顧客数が少ないのです。金融市場が乱高下した際には、すぐにコンタクトを取り、対応を相談できるパートナーがいることは頼もしく感じられます。UBS銀行は金融資産2億円以上、クレディ・スイス銀行は金融資産10億円以上など、保有金融資産によって顧客を選りすぐり、マスリテールにはない、その顧客のためにカスタマイズされたプレミアムな商品やサービスを提供しています。

長期的な関係構築で人生設計も

プライベートバンクの営業員は、老後資金や保険、子供や孫への相続対策など、家庭環境を含めて長期的な視点でじっくり相談できるパートナーとなります。ゆえに満足度も高く、海外の場合は、営業員と顧客の関係が2代、3代の付き合いに発展することも珍しくありません。

一方、日本のマスリテールの大手銀行や証券会社の営業員は、いわゆる「転勤族」と呼ばれており、全国各地の支店を2、3年ごとに異動し営業活動を行っています。これは、顧客と営業員の癒着、つまり馴れ合い関係を防ぐ目的で、コンプライアンス遵守には大きく貢献していますが、人生を設計するファイナンシャルプランニングという観点からするとデメリットでしょう。営業員の中には、短い期間に売上成績を上げて、栄転したいと野望を持つ金融機関の担当者も多いようで、顧客の長い一生を考えた商品提案よりも、短期的な利益に目が行きがちです。

プライベートバンクの営業員であっても、高い報酬をもらうために次から次へと転職を繰り返し、顧客との関係が長続きしないのではと考える人もいるかもしれません。しかし実際には、プライベートバンクの営業員が転職する際、その営業員を信頼している顧客は、営業員の転職先金融機関に新たな口座開設をして、引き続き同じ営業員にマネープランの設計を託している事例も多いのです。プライベートバンクの営業員と顧客の関係性は強い信頼でつながっており、両者が望む限り長期的に続く傾向があります。

高い手数料はプライベートバンクの実力の証

マスリテールとプライベートバンクの違いは、手数料の金額にもあります。プライベートバンクの場合、カスタマイズされたサービス、そして長期的な関係を維持するために支払う手数料は、マスリテールに比べて高くなる傾向があります。最近はネット証券などを使えば、とても安い手数料で商品の売買ができますが、プライベートバンクでは、口座開設手数料、口座管理料など、商品の売買とは別にかかる手数料が相当高いです。事前に手数料を把握しておく必要があります。専門性の高いサービス提供の対価なのです。

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