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実は私にも関係があるかも!?贈与税のキホンとは?

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(写真=Watchara Ritjan/Shutterstock.com)

贈与税なんて自分には関係ない……と思っている人は多くいるかもしれません。しかし、実は贈与税は他人ごとと決して無視できない税金です。2015年に相続税と贈与税が同時に改正されました。相続と贈与は基本的に別物ですが、相続対策として生前に贈与で資産の移動をさせるなど、実は両者は密接な関係にあります。今回は、贈与税にフォーカスして、贈与税申告に関する注意点を説明します。

贈与税申告をする人は?

贈与税は1月1日~12月31日の1年間に、110万円を超える贈与を受けた人が申告する税金です。これを暦年贈与といいます。そもそも贈与とは、あげる側の贈与者ともらう側の受贈者という当事者間の契約に基づき、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与えることです。預貯金、現金、土地、家屋、事業用財産、貴金属、骨董など、贈与を行える財産の内容に限りはありません。

また、贈与は現物の財産の授与ではない場合もあります。例えば、父親が加入し保険料を払っていた保険の満期保険金を、受取人に指定されていた子どもが受け取った場合には、子どもに贈与税がかかります。また他には、住居を購入し夫名義にするとして、共働きの妻の支払い協力が認められる場合、その部分は妻から夫に対する贈与となり、夫が贈与税の申告をしなければなりません。

このように、家族間でも贈与を行う場合は注意が必要です。ただし、親子、配偶者などの扶養義務者相互間や祖父母・孫間などで行う生活費や結婚資金、教育費などの資金援助は、通常妥当と思われる金額の範囲内ならば贈与税はかかりません。加えて、社交上の香典や贈答品など、社会通念上相当と認められるものなどにも贈与税はかかりません。

1年間のうちに2人以上からの贈与、または同じ人から2回以上の贈与があっても、1年間に受けたすべての贈与の合計額から110万円を引いた残額に対して贈与税が課税されます。逆に、何人から贈与をされたとしても1年間の受贈額が110万以下であれば申告をしなくても構いません。

ところが、贈与税には「暦年贈与」以外に「相続時精算課税」という別の課税方式もあります。「相続時精算課税」を利用するには一定の条件を満たす必要がありますが、これを利用する場合は贈与者ごとの贈与額で計算します。そして、贈与者から受けた贈与の額が110万円以下であっても申告しなくてはいけません。

贈与税申告をする期間は?

贈与税は1月1日~12月31日の1年間に受けた贈与に対してかかりますが、贈与税の申告と納税は、贈与を受けた年の翌年の2月1日~3月15日までに行わなければなりません。例えば2017年中に贈与を受けた場合は、2018年2月1日~3月15日の間に申告・納税することになっています。贈与税は、原則、金銭による一括納付ですが、一度に多額の納税をするのは困難な場合もあります。その場合、5年以内の年賦で納付する延納という方法を申請することも可能です。

ただし、延納を受けるためには、下記の要件を満たす必要があります。
・ 納税額が10万円を超えていること
・ 金銭で一度に納めることが難しい理由があること
・ 納期限までに必要書類を提出すること
・ 担保を提供すること(延納税額が100万円以下で延納期間が3年以下の場合は必要なし)

延納の申請をして許可された場合、年率6.6%の利子税がかかります。ただし、低金利の昨今、特例割合として、各年の銀行の新規短期貸出約定平均金利をもとにした延納特例基準割で利子税の率が計算されます。

贈与税申告をしなかった場合はどうなる?

定められた期限までに贈与税の申告・納付をしない場合、ペナルティとして延滞税を支払う必要があります。延滞税は、法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じて課される利息に相当するものです。

延滞税の割合は納期限の翌日から2ヵ月を経過する日までが年2.7%(平成29年1月1日〜平成29年12月31日の期間)、それを過ぎると年9.0%になります。なお、これらの割合は、延納の場合の利子税同様、特例が適用された割合で、2017年中の適用率です。本来の率は2ヵ月を経過する日までが年7.3%、それを過ぎると年14.6%になるため、本来の税率と比べると低くなります。それでも少し高い利率になりますので、注意しておきましょう。

贈与はもらった人が贈与の事実を知らない場合もあります。贈与の際には申告・納税のことも考慮しながら当事者間で合意のうえ適切に行いましょう。

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