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払うのは誰?いつ払うの?贈与税申告にまつわる3つの質問

(写真=Alexeysun/Shutterstock.com)

亡くなった人から財産を受け継ぐことを「相続」と呼ぶのに対し、存命中の人から財産をもらうことを「贈与」と呼びます。そして贈与を受けた人は、そのことを申告して税金を納める義務があります。

しかし、全ての贈与が贈与税申告の対象となるわけではありません。また納め方にもさまざまな方法があります。今回は贈与税申告にまつわる3つの質問について解説します。

贈与税申告をする人は?

贈与税の申告は贈与を受けた人、つまり財産をもらった人が行います。贈与税は個人からもらった財産が対象のため、会社や法人から財産をもらった場合は贈与税は課税されません。贈与税の課税方法には2種類あり、いずれかを選ぶことができます。

● 暦年課税
1月1日から12月31日までの1年間の間にもらった財産から、110万円の基礎控除額を差し引いた金額が課税されるのが暦年課税です。もし基礎控除額がなく、数千円程度の贈与まで贈与税がかかってしまったら納める側は大変です。そのため贈与税は「1年間にもらった財産の総額が110万円以下なら贈与税の申告は不要」とし、贈与税は納めなくていいと定められています。

なお課税対象である1年間の総額とは、1年間に2人の人からそれぞれ贈与を受けた場合や、同じ人から2回以上贈与を受けた場合も全て含めて計算します。

● 相続時精算課税
一方、相続時精算課税を納める方法もあります。これは、親から子への財産の贈与を促すことを目的とした制度です。特定の贈与者から譲り受けた財産が2,500万円以下なら贈与税が課税されず、代わりに相続の時に生前贈与された財産と相続財産の合計額に対して相続税がかかります。

相続時精算課税は贈与者ごとに選択することができます。そのため、父から贈与を受けた財産は相続時精算課税を採用し、母から贈与を受けた財産は暦年課税を採用するという納税方法も可能です。

なお相続時精算課税を選択するには、条件があります。まず贈与する人が、贈与する年の1月1日の時点で60歳以上であり、かつ受け取る側が20歳以上で贈与者の直系卑属であることです。

一度相続時精算課税を選択すると撤回はできません。また贈与額が2,500万円に達してしまうと暦年課税の基礎控除額110万円を含めた金額に贈与税がかかることになるため注意が必要です。

贈与税申告をする期間は?

贈与税の申告と納税は、財産を譲り受けた年の翌年2月1日から3月15日の間に行う必要があります。暦年課税では贈与額が基礎控除額に達していなければ申告や納税をしなくても構いません。一方、相続時精算課税を選択した場合は、贈与額がない場合でも同期間内での申告が必要です。

税金は原則一括で納める必要がありますが「贈与税の金額が高くて一括で支払えない」といった事情を考慮し、何年かに分けて贈与税を納める延納制度があります。延納制度は以下の要件を全て満たしたうえで、申告書の提出期限までに申請書を提出し、許可を得る必要があります。

・ 贈与税額が10万円以上であること
・ 金銭で納税することが困難な金額の範囲内であること
・ 利子税を含む延納税額に相当する担保を提供すること

贈与税申告をしなかった場合はどうなる?

定められた期限までに贈与税が納付されないと、期限日から納付されるまでの日数に応じて自動的に延滞税が課されます。延滞税が課せられるのは以下のような場合です。

・ 法定納期限までに申告で確定している税額を完納しなかったとき
・ 期限後に申告書もしくは修正申告書を提出したり、更生や決定の処分を受けた場合で、納付しなければならない税額があるとき

またペナルティとして加算税も課せられます。贈与税を納付したものの申告漏れがあった場合は過少申告加算税として10%もしくは15%が課税されます。また申告自体をしていなかった場合は、無申告加算税として15%もしくは20%が課税されます。さらに財産の隠蔽や事実の仮装を行った場合は、より悪質として35%もしくは40%の重課算税を課せられることになります。

贈与税の申告・納付は忘れずに!

贈与を受けた場合は、贈与額の総額を正確に把握した上で期限までに税務署に申告し贈与税を納付しましょう。うっかり申告を忘れたり、申告漏れがあれば加算税や延滞税が課税されてしまいます。

贈与税が高くて支払うことが困難なら延納制度を利用するなどして、忘れずに決められた額を納税することが大切です。

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